成熟したコショーの実を果皮ごと乾燥させたブラックペパーのピリッと刺激的な辛さと香り、実の果皮を取り除いてから乾燥させたホワイトペパーのおだやかな辛さと香り…。スパイスの王様とも称されるペパーは、中世のヨーロッパでは金1オンスとペパー1オンスが交換されたりお金の代用として使われたほど、古来珍重されてきました。一方グリーンペパーは、緑色を保つためにフリーズドライまたはまだ未熟な緑色の実を乾燥させたもので、辛み、香りとともに色合いも楽しめます。
亜熱帯性の多年生つる性植物で、インド南西部原産、日本の気候では栽培できない。
コショーの実は、写真のように房状になって吊り下がる。
ホワイトペパーは、収穫した実を10日ほど水につけて果皮を取り除いた後で、乾燥させたもの。
グリーンペパーは、かつては塩漬けや酢漬けの状態で保存されており、日本などではあまり見かけることはなかった。最近は、フリーズドライ製法で乾燥させることも多い。
主要生産国は、インドをはじめ、マレーシア、インドネシア、ブラジル、ベトナムなど。
コショー科の植物は2000種近くあり、沖縄のヒハツモドキ、南アジアのクベバなど、葉や実がコショーと同じように利用されているものも少なくない。
ピンクペパーはコショーとは別の植物。