手作りのお料理やお菓子、
いつもより手間ひまをかけたおもてなし料理などに欠かせないスパイス。
スパイスを使って新しい料理に
チャレンジしてみよう!
と思ったことのある方は多いはずです。
その一方で「うまく使いこなせるかな?」
「余らせてしまったらもったいない」と、
考えることもありますよね。



どの料理に何を使えばいい? どんな味に仕上がる?
一つのスパイスをいろいろと使い回したい!
- タサン志麻さん
- 辻調理師専門学校および同グループフランス校を卒業し、ミシュランの三つ星レストランでの研修を修了。帰国後は東京の老舗フランス料理店やビストロなどで15年間働く。レシピ監修・講師や、料理教室、レシピ開発、テレビ出演など多方面で活動中。

いろんなジャンルの料理を自宅で気軽に!
日本では、和・洋・中・エスニックと幅広いジャンルの料理を自宅で楽しむ文化があり、スパイスはそれらの料理を楽しむために便利に使えます。
私が特によく活用するのはローリエです。お肉をソテーする際に一緒にフライパンに入れるとそれだけでヨーロッパのビストロで出てくるような味わいに仕上がります。魚を焼く際に、塩・コショーとオリーブオイルをまとわせて、ローリエと一緒にグリルで焼いてレモンを添えれば、いつもの焼き魚が南仏風のお料理に。また、例えば鶏のトマト煮を作る際、鶏肉にコリアンダーやクミンを揉み込んでおくだけで一気にエキゾチックな雰囲気に仕上がります。
今回ご紹介させていただく、サーモンのみそ焼にスパイスなんていうのもすごく相性がいいんです。

いろんな料理に“ちょこっと使い”で使い切る
スパイスは特別な料理だけに使うのではなく、いつもの料理にちょこっと加えるだけでいいんです。
例えば、ハンバーグで活用したナツメグは、ポークソテーのソースにも活用できます。おうちによくあるガラムマサラは、コショーのような感覚で野菜炒めに最後にひと振りしたり、から揚げの衣に混ぜればほんのりとスパイスを香らせることができます。ハードルが高いと思われがちなクミンは、酢やオイルとの相性が良いので、マリネ液に混ぜたり、ご自宅にあるドレッシングに加えてみるといつもの味に変化が生まれます。また、シナモンのように個性が強いスパイスはカレーに加えたり、ポタージュの最後の味付けに、ほどよいアクセントにも。
何より大切なことは、「ハンバーグ用のスパイス」「煮込み用のスパイス」とスパイスの用途を決めつけてしまわないこと。いろんな料理に気軽に活用していけばいいと思います。

スパイスで、ラクして楽しく!
料理は毎日のことですから、献立を考えることは本当に大変ですよね。でも、いつものお料理にスパイスを加えるだけでレパートリーが増えます。パパッと簡単に済ませたい日でも、作り慣れた料理にスパイスを加えれば飽きることなく楽しむことができます。
スパイスは、料理の表情をがらっと変えてくれて、レパートリーまで増やしてくれる魔法のようなアイテムです。
それでは、おうちにある調味料とスパイスを使って、タサン志麻さん直伝のレシピを作ってみましょう!
もっと使いこなせる!スパイスお役立ちレシピ
シナモン<パウダー>を使用したレシピ
シナモン<スティック>を使用したレシピ
ローリエ<ホール>を使用したレシピ
ナツメグ<パウダー>を使用したレシピ
こんな使い方も
- 使い方1
- ポタージュスープなどに振りかけて

ガラムマサラ<パウダー>を使用したレシピ
クミン<パウダー/ホール>を使用したレシピ
こんな使い方も
- 使い方1
- 青魚(サンマやアジなど)の塩焼きにクミンパウダーをかけてから焼いて

- 使い方2
- ●野菜炒めの調理中に一緒に炒めて(クミンパウダー、クミンホールどちらでも)
●クミンホールは先に油で炒めると香りが引き立ちます

- 使い方3
- いつものカレーに
●クミンホールはスタータースパイスとして油で炒めてから具材を炒めて
●クミンパウダーはカレー煮込みの最後に振りかけて
