スパイスに魅了されたのは大学1年の頃。インドカレーが好きな姉のために、スパイスからカレーを作ったことがきっかけでした。
それぞれに特徴的な強い香りを持っているスパイスを少量ずつミックスすることで、個々のスパイスからは想像できない香りが生まれることに、大きな衝撃を受けたのです。
それからというもの、スパイスの世界に心酔。
大学院ではスパイスの科学的根拠を研究しており、スパイス漬けの日々を送っています。
スパイスに出会ってから、代わり映えのない日常が充実。
スパイスの組み合わせや食材によって全く異なる料理ができあがる驚きや、それがいつものキッチンから生まれるという非日常感は、日々のマンネリ感を打破してくれるのです。
油にスパイスを入れた瞬間に立ち上がる香り。
私自身、ストレスが溜まった時や疲れた時にこの香りを嗅ぐと一気に目が覚め、スッキリとした気分になります。
スパイスのおかげで、人生が豊かになったと言っても過言ではありません。そこで改めて、私がどんな時にスパイスに助けられているかを考えました。
一つ目は、ブルーな気持ちの時。仕事や人間関係がうまくいかない時、スパイスの香りを嗅ぐと心がスッと落ち着き、自分自身を取り戻すことができるように思います。
二つ目は、頑張っている自分をほめてあげたい時。大事なプレゼンの後に、ちょっとしたご褒美として少し手の込んだスパイス料理を食べると、気持ちがふっと解放されます。
三つ目は、いつも食べている和食や洋食をスパイスによって華やかにしたい時。同じ料理でも選ぶスパイスによって全く違った料理になるので、日々のマンネリ化を防ぐことができるのです。
お酒とスパイスは、一緒に楽しむことで非日常を体験できるもの。
お酒は、仕事とプライベートを切り替えてくれるなど、スパイスの魅力と共通するところがあるのです。
お酒と一緒にスパイス料理を楽しめば食卓を華やかなムードにしてくれるだけでなく、香りの強いスパイス料理も違和感なく楽しめてしまうのです。
お酒を楽しむ場面でも、ぜひともスパイス料理にチャレンジしてみてください。
家族や友人が喜び、何よりも作っている自分自身が楽しい、そしてお酒のある食卓がさらに楽しくなる、これこそがスパイス料理の魅力です。
ナツメグの甘い香りと
まろやかなほろ苦さがここちよい
卵と牛乳で作るフランのトロッとなめらかな口溶けのよさにホッと一息。
ナツメグは卵や牛乳の臭みをおさえ、おいしさを引き立たせてくれるスパイスで、アクセントに。
ターメリックは、色づけはもちろん味に深みを加えたり、肉や魚の臭み消しにも!
作り置きができるメニュー。仕事から帰ってきて、お酒に合うちょっとオシャレなメニューをすぐに準備できると、気分が上がりますよね。ターメリックを使うことで、バターの甘い香りをキュッと引き締めています。スパイスを活用すれば、調味料や油を少なめにしてもおいしく楽しめますよ。
クミンのエスニックな香りは、
一度食べればクセになる!
最初のおつまみや、箸休めに。そのまま食卓に出すとただの枝豆ですが、クミンを加えるだけで「なにこれ、おいしい!」と、相手の記憶にしっかりと残る枝豆になります。クミンは、少し入れるだけでも料理の表情をガラリと変えてくれるのです。冷凍枝豆で作ってもOK。作り置きにも便利です。